かごマット(スロープタイプ)

河川の護岸などに使用され、覆土により植生の効果が期待でき、空隙が生まれるため魚の生息にも役立ちます。このようなことから多自然型護岸工法の1つに挙げられます。
※被覆鉄線仕様かごマットもございます。お問い合わせください。

かごマット工法の特徴

(1)安全な護岸をつくります。
かごの線材には耐蝕性の高い特殊なメッキ鉄線を使用するので耐久性がすぐれています。かご自体も屈撓性に富み、洗掘などに対しても追従する構造です。また、かごマットは設計的にも護岸用として高い信頼度を実証。流水に対して安全な護岸をカタチにします。(2)効率のよい施工ができます。
かごは完成に近い状態まで工場で加工できるので、現場での据えつけや組み立て作業もぐんと省力化。
これまで熟練工の手作業に頼らざるを得なかった詰石作業も機械施工が可能に。効率のよい施工を実現します。(3)生態系にそった川づくりが可能です。
詰石には玉石や栗石などの自然石を使用。空隙も多く天然に近いため、ちゃんと水草もつき豊かな魚巣にも。植物もちゃんと育つなど河川本来の姿をとりもどし、生態系を維持していきます。

技術基準改定のお知らせ

かごマットのかご網の品質に関する国交省の技術基準が改定されました。(平成21年4月)主な改訂の内容はつぎのとおりです。

(1)
性能規定方式になりました。
従来は、メッキ鉄線の「メッキ材質名」を工事仕様書で具体的に表示していました。(材質指定方式)
しかし、今回からはメッキの材質名は表示されず、先ずはメッキが必要とするいくつかの性能名と、その性能が必要とする規格値を表示し、「指定した試験法によって規格値をクリヤーしたメッキ鉄線を採用する」という方式に変更になりました。(性能規定方式)
(2)
公的機関の性能適合証明書(品質証明書)が必要となりました。
使用する鉄線については、表示された「性能と規格値」に合格していることを証明する「公的試験機関の性能適合証明書」によって、監督員が確認することが明示されました。

スロープタイプの特徴

かごマットは屈撓性を重視した護岸工法ですので、かご網には、変形に対しての順応性が高い鉄線による菱形金網が使用されています。 かごの厚さは、護岸にかかる流速と水深等によって求められますが、30cm、50cmの2種類に統制されています。

かご網(スロープタイプ)の構造と規格

かご網用綿材の品質

(1)かご網用の線材はメッキ鉄線とする。(2)素線の材質はJIS G 3505相当品とする。(3)メッキの品質は次のとおりとする。
滑面メッキ(本体部):亜鉛+アルミ合金メッキ(アルミ含有量10%,付着量300g/m2以上)
粗面メッキ(蓋部):亜鉛+アルミ+マグネシウム合金メッキ(アルミ11%,マグネシウム2%,付着量220g/m2以上)(4)メッキ線の品質規格はJIS G 3547を準用する。

仕切網の取付け角度

仕切網の取付け角度は,底網(のり面)に直角とすることを標準とする。
ただし,かご厚50cmで,のり勾配が1:2より急な場合は,取付け角度を鉛直とする。

かご網の連結

各接続部における連結の方法は、コイル方式とする。 コイルで結束する延長は、「側網と仕切網」および「底網と底網の接続部で、流水方向に平行する接続面」および「1区間のかごマット工の外周部」については、接続長の全長を結束するものとする(コイルの使用数=2本/m)。 その他の部分は接続長の1/2以上(コイルの使用数=1本/m)を結束すること。 結束終了時のコイルの両端の線端末は、内側に向けるものとする。

連結コイル線の規格

ただし、3本以上の枠線を結束をする場合には、コイル径を50mm以上(80mm)とせざるを得ません。

ユニットとユニットとの結束施工長(コイル)

全長を連結する個所の説明図